2024年4月の日記

2024年4月22日

俳句バイブル

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吟行で即吟するためには直感を働かせる必要があります。そのためには日頃から訓練が必要なのです。

ただ漫然と吟行し具体的に句を詠むこともなく家に帰ってから思い出しながら作る…

句会のない吟行は得てしてこうなりがちです。考えて作る俳句は観念や理屈に傾きやすく極端な場合は作意がもろに見えて俗臭な作品になりがちですが、直感で詠む俳句は自ずとそれを隠します。

直感力は使わないでいると退化します。句会のない吟行のときでも出来るだけ即吟するように心がけましょう。日々の生活身辺句を即吟したり日課の散歩でも直感を働かせて句を拾うなど常に意識していれば必ず成果が得られます。

今年の春先に初心者を対象にメールによる俳句レッスンをしました。それは阿波野青畝師の俳話を三話づつ毎日メールで配信し、その感想を返信でレポートするという仕組みです。

その折に使用した『掌俳話』をWEBページとして読めるように編集して入門俳句のページに載せています。全66話の構成になっていて聖書の新旧約あわせて66巻と同じなので「俳句バイブル」と名付けました。

 俳句バイブルを読んでみる

一気読みされるよりは、聖書日課のように毎日二、三話づつ読み進まれると効果的です。直感について触れられた一話を下記に転載しておきます。

ぜひお読みいただいて感想をフィードバックして下さい。

04.

ある対象を見たときに生き生きとした感情が揺らめきます。

その感情をなるべくそのままの純粋さを損なわないように、しかもその時の対象を常識によって覆い隠さぬようにと充分に注意する必要があります。

子供は感じたものを遠慮せずに素直に発表してくれます。これは直感であります。自分の感情で傍から加えられたものと違います。

常識とか概念とか言われているものは直感と反対に他より教えられて知る一般的になったものであります。そこには生きた感情が消えて一般化し、自分でないものがのさばるのみです。

子どもの発表はただ幼稚であるが、この直感を巧妙に、強力に工夫すれば立派な作品を生み出せるのです。

ところが、常識的な、それは借り物に過ぎない内容で俳句を詠む人が多い。俳句らしい俳句を真似る人が多いと言うことを私は残念がります。

自分を見出せ、それは自然を自分の心で感じ取ることにあるという訳であります。

(阿波野青畝著「掌俳話」より)

2024年4月21日

TOPページのメニュー変更

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オフライン開催の明石句会が明石市の複合型交流拠点「ウィズ明石」の活動メンバーとして承認される見通しです。

複合型交流拠点「ウィズ明石」

上記WEBページには の活動状況やホームページへのリンクも貼られますのでそれに対応するためにTOPページのメニュー構成を変更しました。ころころと変更してごめんなさい。ネット句会の吟行句会/雑詠句会は SELECT.Me からアクセスできます。

WEB添削の一日一句は廃止しましたが郵送による無料添削は従来どおり続けています。

申込み時に自信作五句を添えていただくようにしました。これによって作句経験の有無や俳句の基礎が身についておられるかどうかを見極めやすくなります。多作を苦にされず熱心な方にはメール添削による学びも提供する予定です。

2024年4月18日

別れの句会(天声人語)

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2024年4月18日付の朝日新聞朝刊の「天声人語」 を読んで胸がいたんだ。死刑囚らの俳句についての記事であるが、それは人の命の尊厳について深く考えさせられる内容であった。

著作権に抵触するので全文転載は叶わないが、大阪拘置所で死刑囚に俳句指導した北山河(きたさんが)のことと、処刑告知後に詠まれた死刑囚たちの俳句などが紹介されている。

土壇場にまだ欲ぬけず春寒き

人を殺せし掌に小雀は安心す

俳句は自然の命を写すもの…と教えられてきたが死刑囚たちが詠んだ自らの命の写生はまことに凄まじく、あらためて俳句という文芸の深さを思わされた。

2024年4月16日

夙川句会は休会します

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夙川句会について、現状新人メンバー参加の目処のない中で継続するのは無理だと判断し、無念ですが活動を休止することにしました。4月20日(土)の関学キャンパス吟行も白紙とします。

一方、明石句会は、地域メンバーのご協力と旧落穂句会(尾上聖愛教会)小グループメンバーの参加を得て順調に立ち上がりましたのでこのまま継続しようと思います。

俳句は座の文学、句会あってこその吟行だと私は考えています。吟行句会を苦しいと思うか愉しいと捉えるかは人それぞれです。でも苦しさを克服してこそ喜びが倍加するのであって人生の伴侶といえるような俳句ライフが見出せるのではないでしょうか。

たとい数名の吟行であっても必ず句会をする…そのようなグループ活動であって欲しいと切に祈り願います。それを支援することが私の使命でもあるのです。

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