2024年3月の日記

2024年3月27日

多作の意味

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多作は直感を働かせて詠むための手段であると教えられました。

吟行のときは、右脳を通常の思考モードから俳句モードに切り替えることが大事です。何でもいいからまず二、三句詠みなさい…というのは感性のスイッチを俳句モードに ONするためなのです。

頭で考えて作ると一句一句に時間がかかるので多作出来ません。つまり考えて作るという悪習慣を払拭するために多作が求められるのです。

例えば、800字以内で記事を書いてほしいと依頼されたとき、凡その起承転結は策定するとしても字数を気にしながら一言一句を選んで書き進めるのではなく、まず思いつくままに書き終えたあとから、省略、推敲などの編集を経て最終的に要望の次数に整えるという手法をとりますよね。

俳句の場合はどうでしょう。プロの作家が俳句誌の記事として近詠20句を依頼されたとしましょう。

どんなに熟達した作家であってもいきなり秀作を必要数揃えるというのは不可能なので、通常は100〜200句と多作した中から厳選して依頼された句数に絞るという手法をとります。

頭で考えて四苦八苦していては吟行を楽しむどころではありませんよね。多作を克服できたときにはじめて本当の俳句ライフの楽しさが味わえるようになり、人生の支えとなり伴侶となるのです。

俳句をことば遊び程度にしか考えていない人にとっては、無益な説法ですが…

2024年3月24日

鎌倉オフ

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でいまもっとも活気があり売出中の武蔵野女子会を激励且つ特訓するために鎌倉吟行に出張してきました。

鎌倉駅から歩いて寿福寺にあるやぐらの虚子墓を訪ね、鶴岡八幡宮を経て大鳥居の前の桜の名所「段葛」を下るのがお目当てのプランだったのですが、寒の戻りでまだまだつぼみ固く、残念ながらさながら枯木通りでした。

やむなく人出の多い八幡宮は素通りして鎌倉駅近くの妙本寺を吟行しました。情報も乏しく不安でしたが大当たり、訪問客も少なくほぼ貸切状態、鶯が啼き春風が頬を撫でる素晴らしい山寺での一会に大満足でした。

3句句会の体験しかなかったメンバーでしたが苦吟ながらも全員10句以上を詠みました。お弁当も喉を通らないほどの緊張感のなか無事句会が果ててようやく笑顔が戻りました。

吟行中は頭を使うのではなく心を遊ばせて多作することに専念し、昼食後の小一時間では頭を使って推敲します。選句は全てを選ぶのではなく直感で響いてくるものだけを抜き取ります。直感力が未熟なあいだは当然採りこぼしもありますが、それは後々の課題とすればよく恥じたり悔しがることではない…というようなレクチャーもしました。

推敲や選句は頭脳労働なのでとても疲れますから、披講の前に休息をとり持ち寄りの糖分補給をするのです(^o^)

武蔵野女子会は、みのるが推奨している小グループ活動の一貫で、「吟行後必ず句会をする」という約束を忠実に実行しています。来月からは10句句会をするという条件付きで、後日みのる選のお手伝いをする約束をしました。

吟行のみで句会なし…というのは一見気楽で愉しそうですが、どうしても詠まねば…の緊張感がないのでそのうち吟行では一句も詠めず、家に帰って思い出しながら考えて作るというスタイルになりがちです。考えてひねって作った句は感動に乏しく言葉に凭れた類想になりやすいです。

終日拘束される吟行+句会は確かに疲れます。高齢化した現状ではいたしかたのないことかもしれません。でも俳句は存問であり座の文学、時々は吟行句会の緊張感も忘れないように工夫してほしいと願います。ほそぼそながら夙川句会も継続を続けたいと祈っています。皆勤でなくても構わないので時々は顔を見せてくださると感謝です。

ほ句愉しぺちやくちや春の天が下 

2024年3月11日

夙川句会

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今週の土曜日(3月16日)から新たに夙川句会を発足します。

夙川句会のご案内

運営内容は従前の定例吟行句会と変わりませんが、土曜日開催に変更したことで、平日フルタイムでお仕事されている世代の方も参加していただけると考えました。

3月の句会場は関学キャンパス近くにある甲東公民館です。コロナ禍が開けて見学が可能になった関学キャンパス内を吟行します。

参加メンバーも固定できておらず現状は数名の予定ですが、吟行案内ページがネット検索に浸透して新しいメンバーが与えられこの活動が祝福されるようにお祈り下さい。

もちろん旧定例句会メンバーの参加も大歓迎です。温かくなってきましたのでぜひ

2024年3月6日

月並み俳句

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正岡子規は、卑俗陳腐にして見るに堪えない俳句を「月並み句」と称して批判しました。そして子規没後、子規派の俳人たちが俳誌「ホトトギス」上で、月並み俳句の特徴を以下のようにまとめたそうです。

  • 駄洒落
  • 穿ち
  • 理知的
  • 教訓的
  • 厭味(いやみ)
  • 小悧巧(こりこう)
  • 風流ぶる
  • 小主観
  • 擬人法等

このうち小主観と擬人法は度が過ぎない程度なら許されると私は考えていますが、その他は言わずもがな、残念ながらこの類は の投句にも散見されます。

俗臭あるつまらない月並み俳句は当然みのる選の対象外ですが、類は類を呼ぶ…この種の作品を好んで選ぶ人もおられ互選の結果となるので悩ましい限りです。

2024年3月4日

雑詠句会

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3月から毎月末に開催していた兼題句会のルールを雑詠句会に改めてみのる選を復活します。

基本的には第2水曜の吟行句会と同じですが、吟行句必須ではなくて当季雑詠としますので奮ってご参加ください。

ルールを変えるにあたり、これまで兼題句会にご協力いただいた十数人のメンバーにご了解を得るためのメール確認をさせていただいたのですが、残念ながら快諾のご返事をいただけたのは数名だけでした。

返事がないのは、暗黙のご了解だと勝手に判断させていただきました。

での俳句スタイルのお薦めは、

日々の生活身辺句を日記感覚で毎日句会に投句する。月に2回は小グループ吟行や独り吟行をして多作し、それを推敲して吟行句会と雑詠句会に投句する。

というものです。

吟行で佳句を授かるためには、俳句感覚が錆びつかないように毎日選句し投句して俳句脳を活性化しておくことが大事かと思います。一日でも休むと続きにくくなるものです。投句できなくても選句だけはするように習慣づけられると苦痛なく続けられると思います。

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