大秋晴


【秋晴(あきばれ)・秋・時候】   

大秋晴水平線の撓みけり  みのる

(おおあきばれすいへいせんのたわみけり)

今朝の須磨浦は、波の子もなく洋々とした景を展けている。

底抜けに澄んだ青空が広がり一点の穢れもない。 海はまたその色を映して深い深い藍を湛えている。紛れもなく大秋晴。 工業化でスモッグが立ちこめる瀬戸内では、一年を通じてはっきりと水平線を認められる日は滅多にない。だが、この日 は実に180度のパノラマで見渡せるのだ。

水平だから水平線と呼ぶのは当たり前だが、錯覚で 左右の視界の限界では撓んで見えることに気づいた。 俳句は理屈ではなく心の目で写生する。 この一句を授かって先生に誉められたとき、一つの壁を越えられたような気がして嬉しかった。


(C)2000-2008 やまだみのる
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